大正4年式戸籍を理解するためのポイント

大正4年式戸籍の中に下記の文章が記載されていることがあります

1.昭和32年法務省令第27号により昭和34年〇月〇日 本戸籍改製

この文章が戸籍事項欄に記載されていますと一次改製が行われたことを表しています。
戸籍の編成基準が、従来の家単位から「1つの夫婦及びこれと氏を同じくする子のみ」に改正されたが、すべてを直ちに書き換えることは不可能ですので、2段階に分けて行い、新法施行10年後に改正内容を実現することになりました(昭和23年1月1日施行)。
一次改製とは、施行後10年間に戸籍に記載されている人の構成が新法の基準に該当した場合には旧様式の戸籍であったとしても新しい戸籍とみなして直ちに作り変えなくても良いことにされました。

2.昭和32年法務省令第27号により昭和36年〇月〇日あらたに戸籍を編成したため本戸籍消除

この文章は戸籍事項欄に記載されていますと二次改製が行われたことを表しています。
新法施行の10年経過後に、一次改製済の戸籍のうち、書式の古いものを新書式に書き換えて、古い書式にこの文章が記載されます。昭和32年式の新戸籍と改正原戸籍(改正前の古い戸籍※)ができたことを示しています。

※改正原戸籍:戸籍は法律が変わる事(改正)により、新しい様式の戸籍に作り変える(改製する)ことがあります。 その場合、以前の古い戸籍は除籍された事になり、改製原戸籍(かいせいはらこせき)又は原戸籍(はらこせき)という名称で呼ばれます。

戸籍の読み方」参照

戸籍の収集と相続人調査について」参照